混色の手順とコツ
一致率は「才能」より手順で決まります。見本を3つの要素に分解し、足す順番を固定するだけで安定します。
01基本は「暗い色から」
絵具は引算式です。混ぜるほど暗く、濁っていきます。だから最初に明るい色を作ってしまうと、後から暗くするには黒や補色を足すしかなく、彩度が落ちます。
手順は逆にします。まず濃い色(青・赤・茶・黒)で「暗い版」を作り、そこに白や黄色を足して目標の明るさまで上げます。この方が、鮮やかさを保ったまま明度を合わせられます。
見本が淡い色のときも同じです。いきなり白から始めず、ごく薄い色を作ってから白で薄めます。
02白は最後に、少しずつ
白は明度を上げる代わりに彩度を下げます。少量でも大きく色が変わります。爪楊枝の先くらいのイメージで、少し足しては混ぜ、を繰り返してください。
逆に、色が鮮やかすぎるときは白ではなく、わずかな補色かグレーで抑えます。白だけだと「明るいけど濁った色」になり、見本とずれます。
03色相 → 明度 → 彩度の順
この順番を守ると、判定後にどこを直せばいいかが分かります。70%台で「色相は合っているが明度が違う」なら、白か黒だけを足せば済みます。
- 1. 色相
- 赤寄りか青寄りか。まず系統を合わせる。ここがずれると後で直せない。
- 2. 明度
- 明るいか暗いか。白か黒(または濃い色)で寄せる。
- 3. 彩度
- 鮮やかか、くすんでいるか。補色を微量足すか、白を足す。
04濁り(補色)の使い方
補色とは、色相環で反対に位置する色です。赤に対して緑、青に対して橙、黄に対して紫。少量混ぜると彩度が下がり、灰色に近づきます。
「くすんだ赤」を作りたいときは、赤に緑をほんの少し足します。ただし入れすぎると一気に灰色になるので、混ぜる量は最小限にします。
反対に、鮮やかな色を作りたいときに補色が混ざると、どうやっても見本に近づきません。パレットを一度リセットして作り直す方が早いです。
05塗りムラを減らす
「色は合っているのに%が伸びない」ときは、色ではなく塗り残しを疑ってください。特に角や裏側は見落としやすいです。
- 塗る前に、見本のどの面が明るく見えるかを確認する。
- 同じ色でも、面の向きで明るさが変わって見える。
- 塗り残しがあると判定が下がるので、縁から中心へ塗る。
- ドラッグは一定速度で。速すぎると飛び、遅すぎると重なる。
06よくある失敗と直し方
| 症状 | 原因の候補 | 直し方 |
|---|---|---|
| 暗すぎる | 濃い色を入れすぎた | 白か黄色を少量足す |
| 明るすぎる | 白を入れすぎた | 濃い色を少量足す(白では戻せない) |
| くすんでいる | 補色が混ざった | 作り直す。補色は微量でも強い |
| 鮮やかすぎる | 彩度が高い | 補色かグレーを極微量足す |
| 色相がずれる | 赤と青の比率が違う | 足りない側を少量足す |
| %が伸びない | 塗り残し・ムラ | リセットして塗り直す |
073分でできる練習
練習は「同じ色を3回作る」のが効きます。1回目は適当に、2回目は暗い色から、3回目は白を最後にして、%の差を見ます。手順の効果が数字で分かります。
余裕があれば、判定後に「どの要素がずれていたか」を一言メモします。色相・明度・彩度のどれが多いかが分かると、次に混ぜる順番が固定できます。
- 1ラウンド目:感覚で作る(基準値)
- 2ラウンド目:暗い色から作る
- 3ラウンド目:白を最後に足す
- 4ラウンド目:補色で濁りを調整する